空色ノート
ニコニコ日和改め、そらいろノートです。気まぐれ更新ですが、よろしくお願いします。 転載などご自由に!(ノ゚∀゚)ノドゥゾ

少子化は深刻な問題です! ← (≧ω≦。)プププ


一円融合 心田開発より


人口問題論議における疑問

 『BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方 日本企業のマーケティングと営業を考える』(庭山一郎/翔泳社)


 ある日の新聞に日本の少子高齢化を憂う記事が掲載され、その同じ日の同じ新聞にロボットの進化によって人間の仕事が奪われる近未来を憂う記事が掲載されています。働き手が少なくなることを心配しながら、同時にロボットに仕事を奪われる心配をしている、というまるで風刺画のような風景を毎日のように見かけます。


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 今の日本で「人口問題」といえば、少子化と長寿化があいまって、減少を続ける労働人口で増え続ける高齢者を養わなければならない、という問題だと思います。シンガポール建国の父といわれる故リー・クアンユー氏の言葉を引用して、「少子化に手を打たず移民も受け入れない日本は、今後衰退するだろう」という論陣を張る人もいます。逆ピラミッドで人口構成を表現したグラフを指しながら解説する人の話を聞いていると、まるで高齢者は永遠に生き続けるような錯覚を覚えます。そして、みんなが口を揃えて、人口が1億人を切ったらもう日本はダメだ、という論調です。

 私が不思議で仕方がないのは、「日本の適正人口は何人」とは誰も言わないことです。本来、「多い」「少ない」という尺度は適正な人口に対して使う言葉であり、もし今が多過ぎるなら減少はとても良い兆候であるはずです。

 少子高齢化に怯え、日本の未来を否定的に言っている人たちにとっての日本の適正人口は、いったい何人なのでしょうか。


 もちろん「適正」の求め方は基準によって違います。たとえば食料安全保障という観点で見るとしましょう。もし今の食料自給率を政府が発表している約40%と信じるとして、これを100%にするという論点で見れば、人口が半分になっても「まだ多い」という計算になります。さらに現状の農家の高齢化を見れば、自給率は今後ますます下がると考えたほうが良いかもしれません。
 実は日本の国土面積は、欧州各国と比べても決して小さくありません。ドイツは日本とほぼ同じ面積に8000万人、英国とイタリアは日本よりひとまわり小さい国土に約6000万人、英国とほぼ同じ面積のニュージーランドは450万人の人口です。

 これらの国の国土に占める耕作や居住可能な平地や丘陵の割合はとても高いのが特徴で、ドイツ、フランスがそれぞれ約70%、英国に至っては90%近くが居住可能な地域です。一方、日本は国土のおよそ70%は居住にも耕作にも適さない山岳地帯であり、居住が可能なのは国土の約30%です。そのニュージーランドの半分にも満たない平地に、30倍近い1億2700万人がひしめいている国なのです。

 ちなみに、日本は衰退すると言ったリー・クアンユー氏の母国シンガポールの人口は、東京23区とほぼ同じ面積の国土に530万人です。人口が少ない国は衰退するというなら、シンガポールの繁栄は説明がつきません。



 敗者を出さない仕組み

 日本人は基準を決めない定性的で曖昧な表現を好むようです。思うにこれは、狭い土地と貴重な水源を分け合って暮らしてきた農耕民族のDNAの影響で、曖昧にすることで村内の争いを避け、白黒をはっきりさせないことで敗者を出さない仕組みなのかもしれません。

 マーケティングをやっていると、我々日本人がいかに定義の曖昧な定性的な言葉の中を泳いでいるか痛感します。でも、人口問題にしても、政治にしても、経済にしても、まずあるべき姿を定量的に定義し、言葉の定義を揃えた上で議論を重ねていかないと、何も前に進まないと私は思っています。

(文=庭山一郎/シンフォニーマーケティング株式会社代表取締役)





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